S7航空と言えば、ロシア最大の規模を誇る航空会社。JALと同じワンワールドアライアンス加盟ながら、日本人にとってはちょっと馴染みの薄い航空会社ですよね。
予約の仕方もサービスの内容も、ちょっとクセのあるS7航空。今回は、そんなS7航空の予約のポイントやプライオリティサービス、またJALへのマイル積算率等について、私が利用した経験を元にお伝えしていこうと思います。
目次
予約は公式HPから。運賃は2種類
S7航空の予約は、S7航空の公式HPから行えます。日本語には対応しておらず、英語での予約が必要となりますが、決済は日本発行のクレジットカードにも対応。私が持っている三井住友エブリプラスでも問題なく決済出来ました!
※2019年7月現在、S7航空HPの正式なURLは“https://www.s7.ru/”です。GoogleでS7航空を検索すると“https://www.s7-airlines.com/”のページがヒットする場合がありますが、このページからだと画面がフリーズして予約が出来なくなる恐れがあります。
搭乗クラスはエコノミークラスとビジネスクラス、運賃はそれぞれBasicとFlexの2種類あります。各運賃の諸条件は以下の通り。
BasicとFlexで運賃は殆ど変わりませんが、エコノミークラスの場合Basicだと払戻しが一切不可能だったり、また受託手荷物が無料で預けられなくなる等の制限があるので、ここはFlexで予約するのがベターです。
かなり自由度の低いエコノミーFlex
尚、Basicと比べると自由度の高いFlex運賃ですが、それでもJAL等のFlex運賃と比べたら自由度はかなり低いです。私も今回は全てエコノミーFlexで予約しましたが、使い勝手の上ではかなり微妙でした…。
乗変は実質不可能?
例えば乗変についてですが、HPによると現在一時的にWebサイトでの変更が出来ないとの事。予約便の日時を変更するには、S7航空のコールセンターに電話をするしか方法がありません。
もちろん日本のコールセンターは無いので、ロシア語または英語でロシアの電話番号へ国際電話をする必要があります。私も一度、予約便の日時を変更しなければならないケースがあったのですが、この事が理由で乗変を断念…。手数料(1,600ルーブル)を支払った上で、一旦払戻しを余儀なくされました。
乗変可能なはずのFlex運賃ですが、現時点では実質“乗変不可”と考えておいた方が良いでしょう。
座席指定は出発の30時間前から
座席指定についてもかなり制限があり、予約時の座席指定はFlex運賃であっても有料。無料で座席指定する為には、出発の30時間前から可能になるWebチェックインを利用する必要があります。
ただし乗継の場合は、最初の第1区間がWebチェックイン可能になっていれば、出発の30時間前を過ぎていなくても無料で座席指定可能です。
足元の広い席は引き続き有料ですが、前方から後方まで幅広く開放されるのは有り難いところ。
受託手荷物も1個まで
また受託手荷物ですが、Flex運賃と言えどもエコノミークラスの場合は23kgを1つまで。3辺の和はJALと同じ203cmまで可能なので、他社と比べたら若干緩いと言えなくも無いですが、空港によっては1kgでも超えると追加料金を取られる様なので、重さには注意が必要です。
ちなみに、日本~ロシア間のフライトにおける荷物の追加料金はご覧の通り。最低でも8,600円というなかなかの高額プライスになってしまうので、これは是非避けたいところ。
JALのプライオリティは有効?
尚、S7航空はワンワールド加盟会社なので、JALの上級会員であればプライオリティが効きます。各ステータスにおけるサービス詳細は次の通り。
私はエメラルドステータスを持っているので、受託手荷物の許容量や優先チェックインなど空港での利用には不自由無かったですが、唯一プライオリティが効かなかったのが座席指定。
上記の表によると、上級会員は予約時に無料で座席指定が出来る旨が書かれていますが、JALの会員番号を登録してやってみても、どういう訳か無料で指定する事が出来ません。これは恐らくHPのシステム上の問題かと思われますが、現時点ではS7航空のエリートメンバーでしか無料で指定できない様です。
これは今後システムが改善される事を期待するしかないでしょう…。
JALへのマイル加算率
因みに、S7航空搭乗によるJALマイル積算率ですが、エコノミークラスの場合は区間マイルの25%~100%。S7航空のEチケットにはブッキングクラスが一切表示されていないので、どの積算率になるのかは搭乗するまで分かりません。
今回私は全てエコノミーFlexでの搭乗でしたが、後で確認してみると積算率は何れも25%。フレックス運賃なので、せめて50%以上を期待しましたが駄目でした…。
S7航空のHPではFlex以上の運賃を選択する事が出来ず、Y等の運賃が果たして本当に存在するのかは不明です。コールセンターに問い合わせたら分かるのかもしれませんが、日本人にはちょっとハードル高いですね…。
S7はLCCなのか?
と言う訳で、S7航空の予約からサービスまで細かく見ていきましたが、今回S7航空を利用した限り、サービスの質的にはLCCとレガシーキャリアの中間くらい、ちょうどスカイマークの様な印象を受けました。
機内の座席配列を見ても、LCC並に狭い便もあれば、JAL等と遜色無い広さの便もあってマチマチ。機内サービスもルフトハンザやエールフランスと比べたら大分見劣りしますが、国内線であっても機内食は出ますしドリンクも無料。それでいて運賃は他社と比べて割安ですから、そう考えるとなかなかコスパの良い航空会社なのかもしれません。個別の路線については、また追って搭乗レポートでお伝えしていきたいと思います。