ザルツブルク中央駅からミュンヘン中央駅まで利用したのは、ドイツ鉄道(DB)のユーロシティ「EC」。同区間はÖBBのレイルジェットも走っていますが、これまで散々乗ったのでちょっと気分を変えて違う列車に乗ってみました!
上級クラスの1等車を利用しましたが、そのシートや車内の様子の他、チケットの価格や購入方法など、詳しくお伝えしようと思います。
チケットはDBのHPが安い!
ザルツブルク~ミュンヘンを走る列車の運行会社は、大きく分けて2つ。1つはオーストリア連邦鉄道ÖBB(エーベーベー)、もう1つはドイツ鉄道DB(ドイツバーン)です。
それぞれ主な列車は「レイルジェットRJ」と「ユーロシティEC」ですが、予約に関しては双方どちらのHPからでも予約する事が出来ます。
今回はオーストリア側から行くという事でÖBBのHPで検索してみたのですが、RJもECも同区間の運賃は2等車でも€38、1等車は€64と、メチャクチャ高くてビックリ!3ヶ月前予約の乗変不可運賃でもこの価格ですから、ちょっとこれは幻滅・・・。オーストリア国内なら安いですが、国を跨ぐと途端に値上がりするのがÖBBの様です。※価格は為替レート等により常に変化します。
対してDBのHPを見ると、同区間の運賃は1等車でもこの価格!ÖBBのHPで買うのと比較すると半額で済みますね!座席指定は出来ませんが、乗継不要の最速列車であっても料金は変りません。
座席指定はできなくても、座席の種類は希望を出す事が出来ます。ここで“Open saloon”を選んでおけば、狭いコンパートメントに押し込まれる心配はありません(満席の場合を除く)。
クレジットカード決済が完了するとEチケットが発行されるので、印刷して当日持っていけばOK!英語切替対応でシステムも安定しているので、難無く予約する事が出来ました!
ザルツブルク発「EC218」
さて、今回乗車するのはザルツブルク9:40発のEC218。ミュンヘンを通り越して、遠くフランクフルトまで行く列車です。
出発番線を確認してプラットホームへ。ホーム上の電光掲示でも“EC”の文字を確認します。前回は間違って違う電車に乗ってしまったので、今度こそ間違えない様にしないと…。
出発時刻の8分前、真っ赤な機関車に引かれて列車が到着!RJとはまたかなり違う体裁ですよね。
客車は白地に赤のライン。一昔前の車両なのか、ちょっと古めかしい感じも否めませんが、いかにもヨーロッパという感じがします。
ドア横の緑のボタンを押すと、ドアが開きます。入口に段差があるのはヨーロッパ鉄道共通の仕様ですが、このDB車両は間口が特に狭い感じがして、スーツケースを持ち上げるにも一苦労…。
1stクラスのシート
私の車両はコチラ!1stクラスの2+1配列シートで、号車番号は11。今回は座席指定が出来ない運賃なので、席は勝手にコンピューターに決められました。
シートマップを見ると分かる様に、この車両はコンパートメントおよびビュッフェが一緒になっています。その為、普通のオープンサロンの席は僅か10席しか無く、壁に囲われてちょっとせせこましい感じがします。
シートはグレーの革張りシートですが、柔らかい素材なので座り心地は悪くありません。ただ、2人掛けシートは隣席との間隔があまり広くないですし、肘掛が共用なので干渉の恐れアリ!座席幅は、目方50cm程度です。
お見合い席を見ると、共用のテーブルのサイズがかなり小さい事が分かります。これだけ小さいとPCもろくに広げられないですし、1stの運賃を支払ってここに座りたくは無いな…。
座席周りの設備
続いて座席周りの設備ですが、お見合いでは無い席にはフットレスト、また大型のテーブルがついています。
足元のスペースは、1stクラスにしてはまずまず。普通に座っても大型スーツケースが置けるくらいですが、逆にお見合いシートは窮屈な感じがします。
その一方で、この車両には大型の荷物置き場が無く、荷物棚としてあるのはこの小さな網棚のみ。2等車には付いているのに、これは最初から広いスペースを利用して足元へ置けという事なのでしょうか?
コンパートメントタイプのシート
折角なので、隣の車両も見学に行ってみました!こちらの12号車も1等車ですが、車両全てがコンパートメントタイプとなっています。
座席は各室とも3対3の対面シート。オープンサロンのお見合い席よりも対面のピッチが広く、その分テーブルも大きく広げられる仕様になっています。
でも通路側の席はテーブル無し。グループには良いですが、一人旅でここを宛がわれると悲惨ですよね…。また扉を閉め切るととても静かになりますが、他人と相席だとかえって苦痛かも?
壁にはオープンサロンよりも奥行きのある網棚があって、その下にはコートかけと鏡。網棚の下に鏡がある仕様なんて、初めて見ましたよ。
検札は2回来る場合も
さて、列車は定時にザルツブルクを出発した後、20分程すると車掌が検札にやって来ました。自宅でプリントアウトしたEチケットを提示するだけで終了、この時はパスポートの提示も指示されませんでした。
ただ国際列車の場合、検札が済んだにも関わらず2回目の検札を求められる場合があるので注意が必要です。恐らく国境を超えたら改めて検札をするのだと思いますが、トイレ等で席を立つ場合はチケットを忘れずに携帯したいものですね。
と言う訳でユーロシティ乗車レポート、次回はすぐ横にあるビュッフェでドイツ料理の味をレポートします!→ユーロシティのビュッフェ車で美味しいドイツ料理!Salzburg~Munich 乗車記
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