スペイン・バルセロナにあるアントニ・ガウディの建築物、今回は「カサ・バトリョ Casa Batlló」をレポートします!「カサ・ミラ」等と同じ、宇宙的で斬新なデザインで人気の観光スポットになっている様ですが、その見応えはどれ程のものか?
チケット購入から入場の仕方まで、詳しくお伝えしていきたいと思います。
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目次
ガウディが改築したアパート
カサ・バトリョですが、場所はカタルーニャ広場から地下鉄L3で一駅、Passeig de Gràcia駅のすぐ側にあります。
交差点に面した所に経つ、一際ホネホネした建物がカサ・バトリョです。この前だけは、いつも人だかりが凄い!
このカサ・バトリョは、元々1877年に建てられた建物を、1903年にジョゼップ・バトリョという人物が購入。その後、彼がガウディに改装を依頼して、この様なデザインの建物に生まれ変わったという訳です。高さ32m、幅14.5mありますが、改築前は高さ21mしかなかったそうで、かなりの大規模な改修工事だった事を物語っています。
ドクロを思わせる様なベランダと、骨の様な支柱が印象的!これらはガウディの自由な発想から生み出されたもので、彼の円熟期の作品なんだとか。
チケットの買い方
カサ・バトリョの入場チケットですが、買い方は事前購入と当日購入の2種類あります。事前に買う場合は、公式HPからの購入が一般的。
チケットには6種類あって、一般的な入場チケット(€24.5)の他、入場時にファストレーン(後述)が利用できるFastPass(€29.5)や、通常の開館時刻前から入場できるBe the First(€37)、他にも夜のライブコンサート付チケットなど、用途に合わせた様々なチケットが用意されています。※価格は為替レート等により常に変化します。
通常のチケットの場合、15分おきの時間指定が必要です。だいたい午前中が最も混む時間の様ですが、サグラダファミリアの様な混雑は無い模様。日付および時間指定の無いオープンチケットにも出来ますが、その場合は入場料が€31.5に跳ね上がります。
入場の仕方
次に入場の仕方ですが、エントランス前には2つのレーンがあって、事前にチケットを購入した場合はWITH TICKETの列、当日券を買う場合はTICKET OFFICEの列に並び、窓口でチケットを購入します。
一方、先ほどあったFastPassのチケットを持っている場合は、より入口に近いこちらのレーンから入場可能。ただ、今回午前中のピーク時間帯だったにも関わらず、通常レーンでも2~3分で入れましたので、よほど夏のピーク時などでない限り効果は薄いのかもしれませんね。
尚、今回私はVELTRAのサイトからチケットを購入しました。これは通常チケットとほぼ同じ金額ですが、時間指定無し(日付指定は必要)で入れる優れたチケット!しかもFastPassと同じ“優先レーンが使える”と書かれていたのですが、係員に提示した所どういう訳か通常レーンへ行けと言われてしまいました…。あまり細かいルールは周知徹底されていない模様です。
中へ入るとチケットチェック。金属探知機などのセキュリティチェックはありませんでした。狭いエントランスに加え、午前中のピーク時間帯ということもあってすごい混雑!
当時の風景が見えるオーディオガイド
入口ではオーディオガイド(SmartGuide)が配布されており、これは通常チケットで受け取る事が出来ます。
タッチパネルのスマートフォンタイプになっていて、番号をタップするとそれに対応した箇所のガイドが流れる仕組み(日本語対応)。
またこれの凄い所は、カメラとGPSが内蔵されていて、館内にカメラを向けると建築当時の内装が映し出される仕組みになっています。なかなかリアルな画像なので、混雑した館内を見るよりこっちの方が分かり易いかも?
内部は海洋をイメージしたデザイン
さて、このカサ・バトリョは総床面積4300㎡、地上7階、地下1階の大きな住居ですが、見学できる所は限られています。最初の見所としては、こちらの中央サロン。
大きなうねりを伴いながら天井に至る柱など、ガウディ独特の世界観がふんだんに表れています。
同じ階には裏庭があって、ここからは建物裏側のファサードを見る事が出来ます。ここには正面のファサードには採用されなかった要素が取り入れられているとの事ですが、何だかここだけ見ると普通のマンションですよね。
建物の中央には吹き抜けがあって、ガウディお得意の自然光が入る設計の一つです。このデザインは、太陽光や海のカラーを用いて自然界からインスピレーションを受けたものなんだとか。
表面にガラスを埋め込む事で光を反射して明るくなる様に工夫されて、下の階へ行くほどガラス面の面積が大きくなって、より光を取り入れ易くしているそうです。
また、吹き抜けの横のエレベーターのデザインもかなり特徴的!木造のボックスが剥き出しのアンティークなエレベーターですが、これでも建設当時は最新鋭の設備だったのだそう。
このエレベーターは今だに現役で、この日もひっきりなしに動いていましたが、恐らく身障者などの特別な理由が無いと利用できないと思います。
屋上と屋根裏部屋
その後は、階段をひたすら登って屋上へ。こちらもガウディお馴染みの宇宙的なデザインに仕上がってしますが、「カサ・ミラ」や「グエル邸」と似通ったデザインなので、流石に見慣れてしまいました…。
屋上の一つ下の階へ行くと、この様なアーチ状の梁が見られます。これは仕切りをつける事なく開放感を保ったまま屋根を支えられる効果があるとの事ですが、同じ様なデザインは「カサ・ミラ」にもありましたね(参考→カサ・ミラ(ラ・ペドレラ)は行く価値あり?バルセロナのガウディ建築)
同じ階には、貯水庫や洗濯場などのスペースもあります。貯水庫には、水がキラキラと光るちょっとした演出も。この屋根裏部屋一帯は、館内の温度を一定に保つ為の工夫が施されているそうです。
見学順路の最後には、お土産コーナーもあります。まぁ売っているものはどこも同じなので、特筆する事はありません。
見られる所は少ない?
と言う訳で、ガウディ建築スポットの一つである「カサ・バトリョ」へ訪れてみましたが、「カサ・ミラ」よりは見応えあるものの、観られる部屋は限られていて、ボリューム的にはかなり小規模。建築物によほどの興味がなければ、ちょっとツマラナイと感じるかもしれません。この内容で3000円は高いかな…。
これから訪れる予定のある方は、以上を鑑みた上で、ピーク時間帯を外した早朝または夕方以降に訪れる事をおススメします!
Casa Batlló
- 住所:Passeig de Gràcia, 43, 08007 Barcelona
- 営業時間:9:00~21:00(最終入場20時)
- ホームページはコチラ
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