速報!ロシアで行われたチャイコフスキー国際コンクール2019は、先ほど結果発表が行われました!ピアノ部門の発表の瞬間を動画で捉えたので、先ずは速報でお伝えしたいと思います!※インタビューに関する項目を追記しました
ピアノ部門の結果
第1位
Alexandre Kantorow(フランス)
第2位
Dmitriy Shishkin(ロシア)
Mao Fujita(日本)
第3位
Alexey Melnikov(ロシア)
Kenneth Broberg(アメリカ)
Konstantin Yemelyanov(ロシア)
第4位
Tianxu An(中国)
※第5位、第6位は該当者なし
会場はモスクワ音楽院大ホール。発表は現地時間の午後22時50分頃、演奏終了から1時間余りでの発表となりました。
藤田真央さんは第2位
日本勢で唯一出場を果たした藤田真央さんは第2位。Shishkinと同率順位という結果になりました!7名全員のファイナルの演奏を生で聴いていましたが、ほんと上位3名の演奏はずば抜けていましたね。
藤田真央さんの決勝の演奏を会場で聴いていましたが、チャイコフスキーもラフマニノフも豊かな表現力と最後までブレない安定感、そして透き通るように美しい音色!
惜しくも2位という結果に終わってしまいましたが、私の中では間違い無く最高点です!
一方、決勝の初日に演奏したDmitriy Shishkinも非の打ち所が無い完璧な演奏!抜群の安定感とコントロールは、彼のトレードマークとすら感じる程ですが、やや機械的な演奏であったという感も否めないところ。
これは選曲の善し悪しも絡んでくる要素の一つだとは思いますが、如何にして芸術点を上げていくかというのが彼の今後の課題の一つなのではないかと。
そして第1位獲得のAlexandre Kantorow。演奏技術が文句ナシなのは言うまでも無いですが、彼がチャイコフスキーの2番を選んだ唯一のコンテスタントだという事も勝因の一つにあるのではないかと。
特異性を出して失敗する人も中には居ますが、彼の場合1番に比べてやや理解の難しい2番を完璧に攻略し、見事に弾きこなしていたと感じました。中間部に出てくるVnやVcとのアンサンブルも見事でしたし、総合的に実力を持った演奏者だと判断されたのだと思います。藤田真央さんのインタビューを聞く
結果発表の後、ホワイエではファンや記者に囲まれるコンテスタントの姿が。第1位のKantorowの周りには、近づく事すら出来ない程の人でごった返していました!
フランス人としては初のピアノ部門優勝という事もあり、彼の国でもかなり賞賛されている様です。
そんな中、藤田真央さんのインタビューを少し聞いていましたが、今回のコンクール出場に当たっては相当なプレッシャーがあったのだそう。“次の目標は2020のショパンコンクールですか?”という記者の質問に、もう暫くは何にも出場したくない、と語っていました。
私も学生の頃、大学の試験で40分以上のプログラムを弾いた事があるので何となく分かりますが、ピアノ曲を本番に向けて準備するのは本当に大変なんですよね。精神的にも肉体的にも、限界まで追い詰められてしまいます。
彼の場合は所属事務所やスポンサー等との関係、そして周囲の期待もありますから、その重圧は相当なものだったのでしょう。
と言う訳で、およそ2週間に及ぶチャイコフスキー国際コンクールが終了。世界最高峰のレベルを持った演奏者が集まる国際コンクールは、やはり聴き応えがあって良いものですね!
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