スイス・ジュネーブへ来ています!10/29~11/8の日程で行われているジュネーブ国際コンクール(ピアノ部門)は早くも1次予選が終わり、本日11/1から2次予選がスタート!
今回は、1次予選の鑑賞レポートを元に、予選会の演奏や会場の様子などをお伝えしたいと思います。
予選会場はCentre des Arts
ジュネーブ国際コンクール(ピアノ部門)が行われる会場ですが、予選・セミファイナル・ファイナルで会場が異なります。現在行われている予選は、1次2次共に「Centre des Arts」という所。
ここは、ジュネーブにあるインターナショナルスクールの中にある会場です。市街地から少し離れていますが、トラムに乗って20分くらいで着きます。
キャンパス内に入ってコンクールの案内板に従って進むと、やがて見えてくるのが黒を基調としたモダンな建物。
中へ入るとすぐにロビーがあって、奥の木目調の扉の中がホールとなっています。コンクリ打ちっぱなしの飾り気の無い内装で、コンサートホールという感じは一切無く、音大の中にあるスタジオの様な所です。
当日券とプログラム
客席入口横にチケットカウンターがあって、当日券を求める場合はここで購入します。私は事前に公式WebサイトからEチケットを買いましたが、どの会に誰が出場するか直前にならないと分からないので、お目当てのコンテスタントを聴く為だけに当日券を求める人も多い様です。
プログラムは無料。ロビーのラックに置いてある他、客席入口でも配布されています。フルカラーの写真つきで、なかなか立派なプログラム!これが無料で配布されているなんて太っ腹ですね。
コンテスタントの演奏する曲目はプログラムに記載されていますが、それとは別に各回ごとの出場順が書かれた紙も配布されていて、ここにも曲目が書かれています。演奏時間はおおむね守られている様ですが、審査委員の都合でとつぜん休憩が入るなど、後になればなるほど時間が押す傾向にある様です。
客席と音響
客席は黒のシックなデザイン。2階席もある様ですが、開放されていませんでした。ざっと見た感じ、300名ほどの小ホールですが、予選会は来場者が少なく、特に昼間の審議は15~20名ほどでした。
座席はフカフカなクッションなので、長時間座っていても疲れません。ただ、逆に眠くなりやすい席でもあります…。
音響はかなりデッド。一応クラシック様の設計にはなっている様で、小さな音でも間近に聴こえてきますが、残響が聴けるホールではありません。その為、演奏者のミスタッチがすごくよく聴こえてくるので、コンテスタントにとってはかなり過酷でしょう。
1次予選の注目点
1次予選の演奏を聴いてみた所管ですが、レベル的にはショパン国際コンクールの予備審査(1次予選出場者を決める選考会)くらい。皆それなりの演奏はしますが、真の実力者はかなり限られている印象を受けました。
私が聴いた1次予選の最終日の中で、特に秀でていたのは2名。台湾出身のYun LUさんと、ロシア出身のDmitry SHISHKINさん。
Yun LUさんは音のコントロールが上手で音作りが見事ですし、Dmitry SHISHKINさんは抜群の安定感とカリスマ性を備えた完璧な演奏!この方はショパン国際コンクール2015の第6位入賞者でもあって、その実力は流石!
2名とも無事に1次予選を通過!物議を醸す事の多いコンクールの審査結果ですが、この2名だけは誰がなんと言おうと文句なし!1次予選は、それだけ分かりやすい審査だったと思います。2次予選進出者の名簿と日程はコチラ。
と言う訳で、ジュネーブ国際コンクールのピアノ部門は、本日から2次予選がスタート!日本人で1次を通過した3名のコンテスタントの演奏も含めて、また随時レポートしていきたいと思います。
コンクールの日程等詳細は、公式HPをご覧ください。その他、ジュネーブ国際コンクールのチケット購入や鑑賞レポートについては、記事カテゴリーをご覧下さい→ジュネーブ国際コンクール