昨日お伝えした、ウィーン楽友協会大ホールのウィーンフィル定期演奏会。今回は、そのチケット入手方法についてお伝えしようと思います。
世界一の実力と言われるウィーンフィルハーモニー管弦楽団ですが、その定期演奏会のチケットは特別な会員制になっており、一般の人が普通に買う事が出来ない様になっています。かと言ってニューイヤーコンサートの様なプレミア価格になる事は無く、業者と通せば定価の6割増し~2倍程度で購入可能です。
目次
ウィーンフィル以外なら入手は簡単!
基本的に海外のオーケストラやオペラのチケットは、各コンサートホールやオペラ座のHPから購入可能で、それはウィーン楽友協会も例外ではありません。
例えば、今月1/24に行われるウィーン交響楽団の公演の場合、MUSIKVEREINにアクセスして“プログラム”から任意の日程と公演を選択、するとチケットインフォメーションが出てくるので、好きなカテゴリーを選択して進めて行けば、簡単に購入できます(無料の会員登録が必要)。
細かな座席選択も可能ですし、余計なマージンもかかりません。また€200以上もするオペラ座の公演と比べると、とてもお手頃価格ですし、これで黄金のホールでの鑑賞が実現するなら、安いものでしょう。
“ウィーンフィル定期演奏会”は非売チケット
さて、問題はウィーンフィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会。こちらのチケットに限っては“会員制”となっていて、一般に向けて発売される事はありません。
話によると、この会員権を取得するには、ウィーンフィルにドイツ語で手紙を書いて入会の意志を伝えた上、少なくとも10年は待たないと入れないほど厳しいものらしい。
しかし会員権を持つ人でも、年間に10回ほど行われる全ての定期演奏会に出席できるとは限らず、その場合の空席分がキャンセルチケットとなって、市場に出回る様です。その枚数は結構多いらしく、特別に人気の公演でなければ高い確率で入手できるものなんだとか。
チケット購入の基本的な手順
そのキャンセルチケットの入手するには、チケット代理店を通じて購入する必要があります。店によって多少異なりますが、基本的に以下の様な手順となります。
チケット申込(店によっては料金先払い)
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ウェイティングリストに追加
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チケットが落ちてきたら連絡が来て手配完了
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現地のホテル等でチケット受け取り
基本的に、申込の時点では確約されず、ウェイティングリストに載せられて、チケットが落ちてくるのを待つ事になります。申込のタイミングによっては、チケットが落ちてくるのは公演の直前になる事も多い様ですが、今回私が申し込んだ方法では公演1ヶ月前に確定しました(後述)。もちろん座席の指定は出来ませんが、業者によっては希望を聞いてくれる所もあります。しかしあまりワガママを言っていると、入手できる物も出来なくなる恐れがあるので、まぁ結局は運任せになってしまうのかもしれません。
Vienna-Concertで購入する場合
ウィーンフィル定期演奏会のチケットを取り扱っている業者は幾つかありますが、先ずは先日私が利用したVienna-Concertでの手配方法をご紹介します。Vienna-Concertはウィーンにある業者ですが、HPは日本語にも対応しているので使いやすいです。
希望の日程・カテゴリーを選択。今回購入した1stカテゴリーのチケットは、手数料諸々含めて€190で販売されていましたが、これがどのくらい高いのかは後ほど。
We thank you for your order:
Date: 26-11-2017 / 11:00 h
Performance: “Wiener Philharmoniker | Vienna Philharmonic Musikverein”
Veneu: Musikverein-Musikvereinplatz 1, Wien 1010
Number of tickets Individal price Amount Category
1 190,00 EUR 190,00 EUR 1.
Your booking has been added in our waiting list. As soon as we receive our contingent of tickets ( for season ticket holder respectively exclusive subscription concerts without public sale) the eventual confirmation of seats follows in the week of the performance.
クレジットカードで決済が完了すると、ウェイティングリストに載せられた旨のメールが送られてきます。この後、公演のおよそ1ヶ月前にチケット確保の旨と指定された座席番号がメールが送られてきたので、チケット受け取り先となる宿泊先ホテル名と住所を返信して完了!
上記の通り、決済完了の時点でチケットが確約されるものではありませんが、カテゴリー選択の画面で「購入」の項目が「お問合せください」となっていなければ、ほぼ確実に手配可能なのかもしれません。
1階平土間席をGet!しかし割高…
今回Vienna-Concertで購入した1stカテゴリーの座席ですが、1階平土間のほぼ中央に当たる15列右9番の席でした。入手困難なチケットの割に、意外と良い席を割り当ててくれたなぁと。
実際に行ってみると、舞台から程よい距離感で舞台が見渡せる優良席!たまたま運が良かっただけなのかもしれませんが、平土間のこんな良い席で鑑賞できるとは思っていなかったので、嬉しい誤算です!※詳しいレポートは昨日の記事へ→ウィーン楽友協会/バレンボイム&アルゲリッチ鑑賞記!黄金のホールを詳しくレポート!
がしかし、ウィーンのホテルでチケットを受け取ってビックリ!何とチケットの定価は€96!実に2倍もの料金がかかったという訳です。まぁメールの対応も良かったですし、何より平土間の優良席を割り当ててもらえた訳ですから、不満はありませんけど~。
手数料が安いOtello
続いてOtelloからの申込について。実は今年の6月にもウィーン楽友協会を訪れる予定なのですが、その時のチケットを今度はOtelloで申込してみました。
Otelloも同じくウィーンにある業者ですが、こちらもHPは日本語対応です。同じ様に希望の日程・カテゴリーを選択して決済まで進めてゆけばOK。今回は思いのほか発売が早く、私が希望の日程を見た時は4カテゴリー以下しか残っていなかった…。
しかし決済の明細をみると、手数料は60%となっていますね。先ほどのVienna-Concertは100%でしたから、これは大分安い!手数料は公演によって異なる部分もある様ですが、同じ日程の公演でVienna-Concertの価格を見たら、やはり100%上乗せされた価格になっていたので、Otelloは大分良心的です。その後すぐに決済完了メールが届き、予約番号が発行されて確定!これを持って会場近くのビジターセンターへ行き、公演日の3日前からチケット受け取り可能との事。
ビジターセンターは国立オペラ座の裏手、アルベルティーナ広場にあるツーリストインフォメーション(観光案内所)の中にあります。
中へ入って左手にカウンターがあり、ここでムジークフェラインのチケットを受け取りに来た旨と、予約番号・名前を注げるとチケットが発行されます。
尚、今回私は諸事情により公演の前日に(チケット発券前)チケットをキャンセルしなければならない事態になってしまったのですが、Otelloに連絡するとすぐにキャンセルチケットを再販に回して、返金ができる様に対応してくれました!
手数料も安いですし(それでも60%もかかりますが…)、対応も迅速でGood!私がこれまで利用した中では、このOtelloが最もおススメです!
手数料が値上げされたMusik Reisen
もう一つ、日本の手配業者でお馴染みムジーク・ライゼン。私は2015年のショパンコンクールのチケットで大変お世話になった所ですが、楽友協会のチケットにも力を入れている様なので、ここで手配してもらうのも有りでしょう。
細かなリクエストにも応えてくれるので、希望の席をGetできる可能性は広がりますが、その代わり特別手配手数料として6,000円かかるのが痛いところ。※手数料は変更となる可能性あり
私がショパコンでお願いした時は、席が確保された時点で電話をくれるなど細かなケアも欠かさず、とても信頼のおける業者なのですが、最近は通常の手配手数料(3,000円)が特別手配手数料(6,000円)に値上げされる案件も多く、私の様な貧乏人にはちょっと手が出しにくくなって来たなぁという印象です。
早めの申込が肝心!
と言う訳で、ウィーンフィル定期演奏会のチケットを取り扱っている業者を3社挙げてみましたが、いずれも定価+手数料を支払えば高い確率で入手できるという事が分かります。ウェイティングリストへの記載は先着順ですから、手配は早いに越した事はありません。
そう言えば、本日1月2日から来年1月1日のニューイヤーコンサートの定価チケット抽選申込が始まりますね。私も今年こそは~と毎年意気込むのですが、こればかりはなかなか難しい~。
誰でも申し込む事が出来るので、興味のある方は挑戦してみて頂ければと思います(参考→ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート チケットが定価で買える抽選申し込み)。