今年も東京JAZZの季節がやって来ました!毎年9月に東京の国際フォーラムで開催される≪東京JAZZ≫。毎年5月の終わり頃からチケット先行販売が開始されますが、今年も各プレイガイドからチケット先行販売が開始されています。
出演アーティストを見てみると、小曽根真氏や上原ひろみ氏など今年も豪華な顔ぶれが揃っていますね!私個人的にはパットメセニー氏を推しているので聴きに行こうかと思っているのですが、そのチケット購入については少々迷っています。
というのも、5000席を誇る国際フォーラムAにおいて、眺望や音響で好条件の座席を確保するのは、決して容易ではないからです。※東京JALLの会場は、2017年より渋谷のNHKホールに変更されました。
SS席と言えども場所によって大差
私は以前、東京JAZZの2012年公演を聴きに行った事があります。その時はthe HALLの公演を2日間、両日で異なるSS席で聴いたのですが、同じ席種とは思えない程その音響や眺望に異差があった事を覚えています。
初めに座ったのは6列31番。6列目と言えども、前4列はカメラ撮影のスペースとなる為、実質前から2列目でした。眺望は最高!一般的に前のほうの座席は眺望が悪いとされていますが、ここは違います。ステージ上のあらゆるものが視界に入り、演奏者の息遣いまで聞こえてきます。
音質も最高!ステージ上の音がほぼ原音に近い感じで聴こえて来ます。アンプで拡張された歪を伴うノイズは気にならず、エレキベースが大音量で鳴っても耳障りになりません。一般のクラシックコンサートに近い音響で楽しむ事が出来ました。
そして翌日に座ったのが18列1番。ステージからほんの十数列目にも関わらず、一番左端の席からはステージ上のアーティストの姿が大分小さく感じました。眺望は悪いものではありませんが、前日の様な臨場感は皆無。まぁ一般的なコンサートと同程度と考えて良いと思います。
そして最悪なのが音響。ステージの両サイドに設置された大型アンプから、耳を劈く様な大音量の音がダイレクトに耳に飛び込んで来ます。生音の臨場感は皆無、ロックのライブハウスで大音量で流れるエレキギターの電子音そのものです。流石にクラシック音楽をやっている身には堪えました…。この様にSS席と言えどもその範囲は広く、場所によって優劣がハッキリと分かれますので、座席選びは慎重に行いたいものです。
座席指定可能なプレイガイドは限定的
上記の通り、最高の位置だった一日目の座席。しかしこの良席は自ら選択したものではなく、「e+」の先行販売申し込みでコンピューターに勝手に決められた座席だったのです。つまり運が良かったという事。
今回のe+の発売状況を見ると、座席選択ができるのは先行販売が終了した7/2以降という事ですから、この頃に良席が残っている可能性はあまり考えられませんね。その他にも、先行販売から座席指定ができるプレイガイドは限られていますから、9800円も出して都合の悪い席に当たってしまうリスクを考えると、どうしても購入に躊躇してしまいます…。
1万円出すならブルーノート東京で?
今年のSS席は9,800円。2012年は9,500円でしたから、消費税分の値上がりと考えて良いでしょう。しかしこの価格を出すならば、何も大ホールで座席選びに博打を打たなくとも、ライブハウスの来日公演へ訪れた方がアーティストとの距離も近く、値段もそう変わりません。
例えばパットメセニー氏は、ほぼ毎年ブルーノート東京で公演を開催していますし、上原ひろみ氏とアンソニージャクソン氏のコラボも良く目にします。ちなみにパットメセニー氏は今回東京JAZZの来日に合わせて、9/4、9/5にライブが予定されていますね。
ブルーノート東京以外にも、東京JAZZのthe CLUBで使用されるコットンクラブや、東京ミッドタウンにあるビルボードライブ東京の公演スケジュールを細かくチェックしていると、1年の内に何回かはこういった有名アーティストの来日公演が行われているので、お目当てのアーティストを近くで見たい場合はその方が良作かもしれません。また音響に関しても、大ホールの中の数少ない良席を探り当てるより、ブルーノート東京の狭い範囲で選べる座席の方がその確率も格段に上がる事でしょう。
もし東京国際フォーラムAという数千人規模の臨場感を味わうだけの目的ならば、最安のB席で入ってしまうのも手だと思います。アーティストの息遣いや音をじっくり堪能するという目的ならば、上記のライブハウスで来日公演の日まで待つというのが一番良いかもしれませんね。