運賃1ドルでも高い?ブルネイの格安「路線バス」に乗ってみた!

最近、旅行系のブロガーやYouTuberの間では、渡航先の移動手段としてUberやGrab等の配車アプリの利用が一般的になってきている様ですが、今回滞在したブルネイではそれらのアプリは使えず、代わりに「Dart」という名の配車アプリが普及しています。

しかし数キロの利用でも1,000円近く掛かる上、運行台数もそれほど多くなく捕まえにくいという噂も…。

そこで今回の滞在では、移動手段は全て路線バスに絞って利用してみる事にしました。1回1ドルで乗車できるブルネイの路線バス、その使い勝手やコスパは如何なものかレポートします!

路線バスのMAPとダイヤ

ブルネイの路線バスですが、Land Transport Departmentという英語で書かれたポータルサイトがあり、バスのダイヤもMAPもコチラのページから参照する事が可能です。でもめちゃくちゃ重いサイトなので、表示まで時間が掛かかるのが難点…。

路線の数はそれなりに充実していますが、観光で利用する機会があるのは市内中心部を巡る循環バス(01A、01C)と、空港へ行く幾つかの路線のみ。01には何度か乗りましたが、概ね15分おきに走っているので、待てど暮らせどやって来ない等という事は無かったです。

運行時間はどの路線も概ね6:00~20:00。終バスが早いので、夕方以降の利用には気を付けておきたいところ。

そもそも最近はどの国でもGoogle Mapの経路検索を使えばバスのルートなんて一発で分かるのですが、残念ながらブルネイの路線バスはGoogle Mapの経路検索に非対応

まぁこんなロクに観光スポットも無いような街、それだけ需要が少ない(観光客が来ない)という証なのかもしれません…。

バスターミナルは閉鎖中?

ブルネイの路線バスは、その殆どが市内中心部にあるバスターミナルから発着しています。

しかしGoogle Mapの「Bus Station」と書かれた場所へ行ってみたら、何とも無残な光景…。どうやらここは数年前に閉鎖されてしまった模様。

廃墟となったバスステーションには、閉鎖を知らせるマレー語で書かれた案内表示。しかし現在どこで営業しているかなんて一言も書かれていないですし、まぁなんとも体たらくなバス会社です…。

仕方なく周辺をくまなく探していたら、MAPに記したこちらの場所にバスのプールを発見!どうやらここが臨時のバスターミナルとして使用されている様です。

臨時バスターミナルから乗車

臨時のバスターミナルは、市街東端の幹線道路上にあります。あれだけ閑散とした首都の街も、ここだけは人の入りが激しいという違和感…。

バスターミナルとは言え、路線によって乗り場が決まっている訳ではない様で、到着順に空いているスポットへ次々にバスがやって来ます。

車体には印刷された路線No.と、その横には経由地の表示。バスは全てマイクロバスのタイプですが、外装にオンボロ感は無く、これでも東南アジアにしてはかなり綺麗な方なのではないかと。

しかし車内はかなり年期が入っていて、煤だらけの天井に汚れた窓。もちろんクーラーも故障しているので、窓全開で走ります。まぁベトナムのオンボロバスの様にシートに穴が空いていないだけマシですが(笑)

降車ブザーは無い

今回は01の循環バスに乗って、市街中心部から数キロ離れた所にある「ガドン地区」にあるSCへと向かいましたが、途中渋滞も無く所要時間は25分ほど。

ガーッと古い爆音を立てて爆走する旧タイプのマイクロバスですが、思ったほど乗り心地は悪くなかったです。

運賃は$1の均一料金。降車時に運転手に手渡しで支払います。

車内に降車ブザーは無く、目的地が近づいたら出口付近に進んで降りる意志を示すか、乗る時に運転手に行先を告げておくと停まってくれます。

バス停には停留所名の掛かれたこの青い看板が立っているのですが、道路の状況によってはこの数十メートル手前で降ろされる事もあって、結構アバウトな感じ…。

またどのバス停を見ても路線No.の表示が空欄になっているので、何番のバスがどこを通過するのか分からず、バスを見つけるのに苦労する事もありました。これも東南アジア特有のアバウトさなのか…?

観光の一環として乗る分には良い

と言う訳で、ブルネイの路線バスを利用してみましたが、使い勝手に多少の難はあるものの、タクシーや配車アプリと比べたら断然安いですし、運転手も親切に対応してくれるので、観光の一環として乗るのは全然アリだなと感じました!

ただ1回1ドルの価値があるかと聞かれたら、正直微妙なところ。これが数年前(約75円)なら良いですが、今や空前の円安で115円もするので…。もはやブルネイも物価の安い国ではないのかもしれません。