世界一のガッカリ国「ブルネイ」の首都がとにかく酷かった…

直近の東南アジア周遊旅行では「ブルネイ」という名の小国にも訪れ、そこの首都である「Bandar Seri Begawan‐バンダル・スリ・ブガワン」に滞在していたのですが、ここがまぁ何とも酷いと言うか味気ないと言うか…。メシも観光も買い物も、とにかく“何も無い”所。ここまでテンションの下がった国は初めてです。

決して観光客が行く様な国では無い、そんなブルネイの首都がどんな所なのかレポートします!

ボルネオ島にある小国「ブルネイ」

ブルネイの国があるのはボルネオ島の北部、東マレーシアの一部分に領土を持つ小国です。マレーシアやシンガポール等から飛行機でのアクセスが主流ですが、すぐ近くに浮かぶマレーシア領土の小島「ラブアン」から船で行く事も可能。

国王を元首とする立憲君主制で、宗教はイスラム。石油と天然ガスが国の主な資源となっている様ですが、その割に中東の様な煌びやかさは無く、良く言えば穏やか、悪く言えば質素、そんな国の方向性が見えてきます。

人口は50万にも満たない程で、マレーシアと同じマレー系民族が最多を占める他、中華系民族も1割程いる様ですが、街を歩いても殆ど見かけません。

人々は基本的には親切ですが、若者…特に飲食店等で働くアルバイト店員はそっけない態度の者も多く、あまり良い待遇を受けていないのかも…?

通貨は「ブルネイドル」という独自通貨を使いますが、同一レートとして定められているシンガポールドルもそのまま使えます。

物価はマレーシアより若干割高なくらいですが、今は空前の円安に加えシンガポールドルの値上がりが凄まじいので、日本と殆ど変わらない位の印象です。

とにかく何も無い街…

そんなブルネイの首都、バンダル・スリ・ブガワンの街を散策してみたのですが、廃れた感じの長屋と雑居ビルが点々と建ち並ぶ統一感の無い街並に、道を歩いているのは殆どインド系の移民だけという、まぁ何とも殺風景…。

商店街を歩いてみるとシャッターの閉まった店も多く、かろうじて営業中の店内には暇そうにスマホをいじっている中央アジア系の店員の姿もよく見かけます。

道路を渡るにも、待てど暮らせど青にならない壊れた押しボタン式の信号機に苦戦!10分近く待った挙句、諦めて別の所から横断する羽目に…。

国の中枢とあって、政府機関や王宮のあるエリアだけは綺麗に整備されているのですが、足元を見ると所々舗装の剥がれた所もあり、これが本当に石油で潤う国なのか?と疑うほどです。

街の至る所に大きな野良犬がうろついているし(実際1度だけ襲われてしまった…)、なんだかとんでも無い所で来てしまったなと…。

貧弱な観光スポット

そんなブルネイの首都バンダル・スリ・ブガワンですが、観光スポットもこれまた貧弱…。

例えば、このブルネイの象徴としても知られているスルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスク。礼拝の行われていない時間は観光客の入場も可能ですが、見学出来るのはエントランスのごく一部のエリアのみ。

礼拝堂をちょっと覗くだけで5分も経たずに終了です。外観とは裏腹に内部はそこまで豪華でもないですし、アブダビのシェイクザイードモスク等を想像しているとガッカリします。

モスクのすぐ近くにはYAYASANという名のショッピングモールがありますが、立派な外観とは裏腹に内部はシャッターの閉まった店も多く、人の入りもまばら。

ここで買い物をしようという気にはなれないな…。

川岸の方にある歴史博物館にも訪れましたが、内部は石油で豊かになったブルネイの歴史が展示されているだけ。こちらも5分で観終えて終了です。

ただ唯一、行って良かったと思えるのが、ブルネイ川の対岸にある「カンポン・アイール」と呼ばれる水上集落。

ここは世界でも有数の水上集落として知られ、木製の橋げた沿いに民家や施設の建物が密集しています。

手すりも無い細い橋げたを練り歩くのはかなりスリリングですが、なかなか他国では味わえない特別な体験が出来ました!これについては、また別の記事で紹介したいと思います。

美味い飯が食えない…

このブルネイに来て、最も困ったのが食事。街のどこを歩いても、あるのはインド系移民に向けた格安食堂かファーストフード店のみで、いわゆる”きちんとした”飲食店が一軒も見つかりません。

ローカルにこそ美味いものがある…というのはこの国では一切通用せず、実際にこういった店で食事をしてみましたが、どこへ行って食べても安かろう悪かろう。美味い飯屋なんてどこにもありゃしない…。

SCの地下にはフードコートがあるのですが、ここも街中のローカル店と一緒。何を食べても安い油の味ばかりで、素材の旨味など皆無です。

高くても良いから美味いもん食わせてくれ…!

もう二度と行かない…

石油や天然ガスで潤う、人も街も豊かな国ブルネイ。そんなイメージは根底から覆されてしまった…。

もし仮にこの国に1カ月もいて色々な町や村を巡る事が出来れば、恐らく1度や2度は良い思いが出来るかもしれませんが、少なくとも首都に滞在するだけの短期旅行には不向きな国だと感じました。

もう二度と行く事は無いかな…。次回はロイヤルブルネイ航空の搭乗レポートをお伝えします!