原油100ドル時代再び!? その時、燃油サーチャージはこうなる!

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近年、目に余る暴騰を続ける原油価格。このまま行けば、2014年以来の原油100ドル時代がまたやって来るのではないかと、巷では不安が広がっていますね。原油価格の高騰は飛行機で海外へ行く人間にとっても深刻で、数万円もの燃油サーチャージが重い負担となって圧し掛かってきます。

物価も制度も2014年とは違う今、もし原油価格が100ドルになったら燃油サーチャージは幾らになるのか?表やグラフを交えながら、詳しく見ていきたいと思います。


値上がりが止まらない原油!灯油も高騰

それにしても困りましたね!原油価格の高騰。せかっかく2015年に原油価格が30ドル台にまで下がって、漸く適正水準に戻ってきたかと安心したのもつかの間、2016年のOPEC減産合意をきっかけに、天井知らずに上昇し続けています。

原油価格

ここ最近は70ドル前後で少し落ち着いたかなと思っていたのですが、10月の初め遂にレンジをブレイク…。またもや上昇相場へと入ってしまいました(チャート引用:hartpark)。

現在の原油価格上昇は、アメリカによるイランへの経済制裁などが主な理由に挙がっていますが、中東をはじめとする原産国は“原油100ドル”を切望している様で、それに乗じた投機マネーも入りやすなっていますから、今後ますます上昇する危険性があると言えますね。

灯油価格

また、原油高騰によってこれから需要が高まる灯油も価格が高騰しており、昨年秋と比べて既に2割以上、今年の春と比べても1割値上がりしているので、このままいくと今シーズンは18ℓ/2,000円は覚悟しなくてはならないでしょう(チャート引用:ガソリン・灯油価格情報NAVI)。

旅行だけでなく、私生活にもかなり影響が及んでしまいそうです…。

現在の燃油サーチャージはギリギリZoneD

そんな中、海外旅行者を苦しめる「燃油サーチャージ」も順調に上昇中・・・。

JAL燃油サーチャージ対照表

燃油サーチャージは、円建てにおけるシンガポールケロシンの価格によって決定し、2ヶ月に一度見直しが行われます。JALやANAは上記の表に従って決定され、2018年10月現在の値はZone「D」。

私独自の算出によると、今年8月~9月のシンガポールケロシンの平均価格は9,972円だったので、もはやZone「E」目前!原油価格がこのまま今の水準で推移すると、2019年2月からは更なる値上げが確実となります。

原油100ドル時代、燃油サーチャージはこうなる!

天井知らずに上昇を続ける原油価格ですが、もしこのまま100ドルにまで上がったら、燃油サーチャージの価格はどうなってしまうのか?

燃油サーチャージの値を決める「シンガポールケロシン」の値は、原油価格のおよそ1.2が目安。仮に原油価格が100ドルの時に、米ドルの為替レートが$1=¥120だったとすると、燃油サーチャージは以下の様になります。

100(原油価格)×1.2×120(為替レート)=¥14,400

これを上記の燃油サーチャージ算出表に当てはめると、その値は脅威のZone「I」。アメリカ・ヨーロッパ・オセアニア往復の場合64,000円もの余計な経費を取られる事になります。

6万円もあれば、中東系エアラインのセール価格でヨーロッパへ行けてしまう金額ですよ!もはや、エコノミークラスの特典航空券は全くもって価値が無くなってしまいますね。

マイルを保有し続けるリスク

こうも燃油サーチャージが暴騰してしまうと、いつか原油価格が下落する時までマイルを使わずに保有して取っておこうと考える人も多くいると思います。ただ、航空会社のマイルを長期にわたって保有する場合、以下の様なリスクがあるので要注意です!

マイルの有効期限切れ

JAL、ANAをはじめ、多くの航空会社のマイルは獲得後3年間で有効期限を迎えます。これを防ぐには、最上級のマイレージステータス(JALはJGCプレミア以上、ANAはダイヤモンド)を獲得して有効期限を無くすか、マイルをeJALポイントやSkyコインに換えて、航空券購入時のポイントとして使用するしかありません。

マイレージ制度の改悪

以前お伝えした「JALがまた改悪!特典航空券PLUS導入で1マイルの価値が数分の一に」の記事でも述べたとおり、近年のマイレージ制度は常に改悪される事が前提!いくらマイルが沢山貯まっても、いざ使おうと思ったら必要マイル数が増えて予約出来ない…なんてケースも多い様です。

航空会社の都合(倒産など)によるマイルの消滅

JALやANAに限ってはまず有り得ない事とは思いますが、例えばJAL特典航空券がお得に取れるアラスカ航空のマイルなど、世界的に見て流動性の低いマイレージのマイルを保有している場合は要注意です。

航空会社の鶴の一声で、全くの無価値になってしまう可能性があるのもマイルの恐ろしい所ですからね。

いつまで経っても原油が値下がりしないケース

あまり考えたくないですが、今後原油が値下がりしない可能性も十分に有り得ます。いつかは値下がりするにしても、それが来年なのか5年後なのか10年後なのか…。相場は誰にも分かりません。

次の100ドル時代はより深刻に?

兎にも角にも、前回100ドルを超えていた2014年以前と違って、今では燃油サーチャージの算出方法が変わっている(ドル建て→円建て)為、円安が続く限り同じ100ドルでもより深刻な値上がりとなってしまいます。

現在でも燃油サーチャージは十分高いですが、それでも原油100ドル時代よりはマシ!マイルを大量に保有されている方は、今の内に使ってしまうか、または近い内に原油の値下がりを期待するか…。なかなか難しい判断を迫られそうです。